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最近、自宅で塩野七生の「ローマ人物語」を読むことが多くなりました。
とはいっても、最近発売され話題を呼んでいるハードカバーの最終巻ではなく、既刊のハードカバーの文庫版を読んでいるのですが・・・ 著者の塩野七生の書き方にはたまに「私はこう思う」とか「私はこう想像する」という箇所があるので、純然たる歴史書として読むことはできないのですが、逆にいうと一般の人にも読みやすいように書かれているので、これだけの人気を集めているのだと思います。 さて、「ローマ人物語」の中で描かれるローマ帝国(最初はローマ共和国)は、800年にわたり続いたまさに世界に類をみない長寿帝国でした。 しかも、支配した範囲も半端ではなく、領域の広さ及び支配した民族の多さでローマ帝国を今に至るまでに超えたことがある勢力はモンゴル帝国、大英帝国、そして米国くらいでしょう。ロシアは広さはともかく、ほとんど凍りついたシベリアを征服しただけですし、中国の唐や清はなんだかんだ言って漢民族(←まあこの漢民族という言い方も少し問題があるのですが)主体の国であり、それほど多くの強力な民族を支配していたわけではありません。領域もローマ帝国とどっこいどっこいです。 ローマ帝国がいかに偉大かは、800年以上に渡って続いた後で分裂しましたが、その後もローマ帝国の直系である東ローマ帝国がそれからも延々と1453年まで続いたということです。流石にモンゴル勢力はここまで長く影響力を維持できませんでした。せいぜいモンゴル帝国崩壊後にいくつものハン国が数百年の間、東ヨーロッパ平原や中央アジアに出来たくらいでしょうか? さて、ローマ帝国は、敗者をも帝国内への取り込む懐の豊かさがあったからこそ長い間続いたと塩野さんは述べています。 言われてみれば、カルタゴ、ガリア、ユダヤ、エジプトと、かつての敵をみんな取り込んで領土にしてしまい、また強圧的な支配体制を取らず最大限地方自治に任せたので、被支配者が反感を持たずに住んだ、という説はかなりの説得力があります。 これを他の大帝国と比較してみると、モンゴル帝国は敵を壊滅させましたが、その後はモンゴル人の重鎮採用にこだわりませんでした(というか、元々軍事以外の人材が少なかったのでやむをえないのですが)ので、100年以上に渡って続きました。一方、スペインは南米の金銀を略奪することしかしなかったため、衰退するのが早かったということでしょうか? 大英帝国は、少ない軍事力で巧みに支配を続けたため、被支配民からそれほど恨みを買いませんでしたが、やっていることは基本的にスペインと同じく本国への富の輸送及び本国の発展だったので、結局ローマ帝国のように長続きせず、たかだか100年前後で衰退してしまいました。 さて、問題は今の米国です。パックス・アメリカーナと言われるだけあって、米国はよくローマ帝国と比較されるのですが、実際のところ両国は似ているのでしょうか? 懐の深さはかつて米国にもありました。それが失われ始めたのは米国経済が衰退に向かった1970年代後半からですが、本当の意味で懐が狭くなったのは多分同時多発テロ以降でしょう。 そういうふうに見ると、米国の最盛期は既に過ぎていると言えるのでしょうか。 もっとも、米国にとって代わる勢力が現在見当たらないのが実情です。 中国やロシアの強大化が叫ばれていますが、彼らは英国や米国の作り上げた自由貿易体制を利用して勢力を拡大しているだけであり、彼らが世界の盟主になったところで、現在の自由貿易主義体制が続くという保障は全くありません。 他の勢力は?インドも大きく、民主主義国家なので、中国やニセ民主主義のロシアよりも可能性はあります。ただ、インド人は残念ながら嘘つきが多く(←個人的な経験ですが)、またカースト制を引きずっているかぎり階層制度が固定化された階級社会のままなので、今のままでは中国並みになることはあっても、中国以上にはならないと見ています。 ブラジルは、あのラテン系気質が治らない限り、無理でしょう。インドネシアは論外ですね。 こうなると、やっぱり中国やロシアではなく、米国が強い方が、世界、そして無資源国でありながら自由貿易体制のおかげで必要な資源がかねさえ出せば手に入る日本にとっては比較的ましだという結論になります。 私が日本の首相であれば、米国からの多少の理不尽な要求には目をつぶっても米国及び自由貿易諸国との協調体制を維持するでしょう。 まあ、米国の覇権がローマ帝国のように長続きするかどうかは、「寛大さ」にかかってくると思います。 中東を手放す「寛大さ」も必要なのではないでしょうか? そうなってくると、米国を必要以上にアラブとの敵対関係へと煽り立てている米国内のユダヤ人勢力をつぶせば世界はより良い方向に向かうはずですが・・・さてどうなるでしょう?
by witchmountain
| 2007-01-26 03:08
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