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(上:アメリカ・ブッシュ大統領、左:イランのアマディネジャド大統領、右:イスラエルのオルムート首相) いくらなんでもアメリカがイランを武力で攻撃することは当面ないだろうという観測の記事が多かったのですが、ここに来て何やらきなくさく状況になってきています。 一つは、イランによるイギリス人兵士の拘束、もう一つはアメリカがイラン攻撃を4月6日に始める可能性があるというロシア紙の報道です。 ----- Sankei Net ----- 記事その① 米大統領、英兵の即時解放要求 「許し難い」とイランを非難 イランがペルシャ湾で英海軍兵士ら15人を拘束した事件で、ブッシュ米大統領は31日、イランの行為を「許し難い」と強く非難、15人の即時解放を要求した。大統領山荘キャンプデービッドでブラジルのルラ大統領と会談後、共同会見で語った。ブッシュ大統領が事件に言及したのは、3月23日の発生以来初めて。 一方、AP通信によるとイランのアハマディネジャド大統領は31日、英国が領海侵犯したと再び強調した上で「尊大な大国」は謝罪もせずに勝手な声明などを出していると非難した。事件に「深刻な懸念」を表明した国連安全保障理事会の報道陣向け声明などを念頭に置いた発言とみられる。 ブッシュ大統領は「イランはイラク領海から彼らを連れ去った」と述べ、事件発生当時、英兵らがイラク領海内にいたと強調。イラン政府が15人を「人質」に取っているとの認識を示した。 さらに「事態を平和的に解決しようとするブレア英首相を強く支持する」と述べ、「代償」を支払うつもりはないと無条件での解放を求め、イラン側をけん制した。 記者団からは「拘束されたのが米兵だったら軍事行動を考慮するか」との質問が出たが、大統領は返答を避けた。(共同) (2007/04/01 13:06) 記事その② 米軍、4月前半にもイラン攻撃 露報道 【モスクワ=遠藤良介】国営ロシア通信は31日、ロシア軍事筋の情報として、ペルシャ湾に展開中の米軍が4月前半にもイランへの攻撃を開始する可能性があると報じた。また、複数の露メディアは、イスラエル特殊機関に近い電子メディアが露軍事筋から得た情報として、攻撃開始が「4月6日未明」の予定だと伝えた。 ロシア通信によれば、米軍はミサイルと空爆によって核関連施設を攻撃し、その後の状況分析次第では地上作戦を行う可能性もある。露軍事筋は、米軍が27日に開始したペルシャ湾での大規模な軍事演習によって「イラン攻撃に向けた準備は事実上、完了した」と分析、英海軍兵士15人がイランに拘束された事件が「攻撃開始の十分な根拠になり得る」と指摘している。 イスラエルの電子メディアによると、「Bite」(かむ)と名付けられた作戦は12時間にわたって遂行される。露メディアは「イラン攻撃に関するイスラエルと米国の合意がある」などとする専門家の見方も伝えている。ロシア国防省は「架空の情報源に基づく憶測にはコメントしない」としている。 (2007/03/31 22:42) ----- 引用終わり ----- なんていうか・・・何やら裏でいっぱい隠れた糸がもつれあっているような感じですね。 下記に、私の私見を述べます。 まず、アメリカがイランを攻撃する可能性についてですが・・・ 現実問題としてイランが核を仮に持った時にそれを使用する可能性がある対象国はイランに明白に敵対している米英イスラエル以外にはありえません。 従い、危機感を抱いているのは米英イスラエルであって、独仏等の大陸欧州諸国、日中等のアジア諸国、及び露は現時点では歩調を合わせているに過ぎません。 (仏のシラク御大も「イランの核は脅威ではない。」と言っているくらいですし・・・) しかしながら、イランが核を持つとしてもそれは大分先のことです。 それなのに、アメリカは何故かイランを攻撃したがっている口実を見つけようと躍起になっているように見えます。 今年に入り、イラク領内のイラン人は殺害しても構わないとの方針をアメリカが打ち出したことは記憶に新しいところです。 仮に、アメリカがイラク内乱へのイランの関与を国際社会に対して証明するのであれば、拘束して公開すれば事足ります。殺す必要など全くありません。 それなのに、わざわざイランを挑発するような行動に出るアメリカ・・・ そして今回のイギリス人の拘束。 この件に関してはイギリスの兵士はイラン領海への侵犯を大筋で認めているようです。 ということは、イギリスが彼らに命じてイラン領海内に侵犯させたか、あるいはもしかしたらわざとイラン領域内に入るように本人達にわからないようにイラン領海内に侵入させた可能性が高いと思います。 何か、米英がイランを挑発しているような気がするのですが・・・ 米英が歩調を合わせてイラン非難を強め、国際的な共感を得つつ、更にはイスラエルやイギリスの報道機関あたりがイラン攻撃計画を匂わせ、イギリス人兵士を取り戻すという名目で米英が軍事行動を起こすのでしょうか? 一方、今回はっきりわかったのは、ロシアは明白にイラン攻撃に反対しているいう事実です。 自国のマスメディアに「4月6日頃に攻撃する。」とリークさせたのも、この情報が本当かどうかはともかく、この攻撃を潰す意図があったと見て良いでしょう。 米英イスラエルが、この報道の後、平和的解決のための行動を何も見せずにイランを攻撃したら、米英イスラエルが悪役になります。 もっともロシア(及びおそらく中国)が反対しているのは人道的な見地からではなく、純粋にイランを米英イスラエルが攻撃すると、自国にとって不利になると考えているからではないでしょうか? では、そこまでして米英イスラエルがイランを攻撃したい理由は何なのか? 考えられる原因としては、次のようなものがあります。 ① 宗教的対立(イスラエルの願望) ② 石油の利権 ③ 軍産複合体の利権 ④ イランのドル離脱を食い止めるため ⑤ やっぱり核? ⑥ ホルムズ海峡の防衛? まず、①はよく注目されていますが、これははっきり言ってないと思います。 確かに宗教は恐ろしく、近代以前は宗教戦争が良く起こりました。 また。現在も宗派間の紛争、アラブ対ユダヤ、アラブ対キリストなど、対立のネタはいくらでもあります。 しかしながら、中東で宗教戦争をしかけた場合、これはイランに留まらず中東地域全体の紛争へ拡大しかねないため、イスラエルは大賛成でしょうが、現在の覇権を維持したい米英は賛成しないでしょう。 となると、後は②と③ですが、まず米英は意外にも中東への石油の依存度は決して高くはありません。 米国は消費する石油の65%前後を輸入に頼っていますが、輸入する石油全体に占める中東の原油はたかだか30%前後です。 またイギリスは北海油田があるため、自給しています。 もちろん、将来的には両国とも中東への依存度が高くなる可能性はありますが、米英は既にイラクを抑えています。わざわざイランを攻撃するリスクがあるのでしょうか? ということで、②もどうでしょうか・・・? ③もなあ・・・今別にアメリカの景気それほど悪くないし・・・イラクのこともあるし、そこまでリスクを犯すほどの理由はないと思う・・・ となると、良く陰謀説等で言われているドル支配の防衛のため、または将来的な核の脅威を取り除くため、のどちらかになりますが、核は同じイスラム国のパキスタンも持っていますしねえ・・・まあイスラエルにとっては大きな脅威でしょうが、いくらユダヤ系資本が米英で強いとは言え、米英がイランを軍事攻撃までするのかという疑問はぬぐいきれません。 従って、米英イスラエルが共通する利害って、やっぱり④のドル&石油覇権の維持かなあ? (というよりも、これはイスラエルというよりもユダヤ資本の利害かもしれないのですが・・・) 石油という必需品をドルで決済させる仕組みを維持できれば、各国とも必然的に自国通貨をドルに変換して(つまり、ドルを買って)石油を買うので、ドルは需要がなくなることはないのでドル高になるし、更にドルをもらった産油国はあまったドルを使うしかなくなる。 必然的にお金がアメリカにより多く流れ込む仕組みとなる。 イギリスは今の仕組みであれば、アメリカと組むことによってアメリカという強力な後ろ盾をバックにつけた欧州の金融センターとしての優位を維持できるので、どう考えてもユーロの通貨統合には参加しそうもないですね。 まあ、イラクやサウジアラビア等の産油国、そして実はイランも最近まではこの構図に乗ってドル決済を続けていたわけですが、どういうわけだか最近各国ともドル支配から逃れようとしているようです。 その原因がユーロなのか、はたまた中国の勃興なのかわかりませんが、もしかしたら中東の国々はアメリカの支配に飽き飽きしているのかもしれません。 ドルだけの運用ではリスクが大きすぎますし、ユーロが出てくればユーロにも運用を分散したいのはリスク回避を考えた場合、当然のことです。 日本や中国等のアジア諸国は債権の大半をドルで運用していますが、別にドルでなくても、より有利に運用できる通貨があれば、それに変えても良いわけです(例えばユーロ)。 ドルは世界的に見てこれまで決済面で都合が良く、またアメリカの軍事力がバックにありという安心感があるから各国が運用しているだけです。 ユーロが、同様の利便性及び信頼性を兼ね備えれば、仮に現在のドルまでとはいかないまでも、使うメリットはあるでしょう。 ここで問題となってくるのは欧州は財政赤字及び貿易赤字に歯止めをかける仕組みがあるのに対し、アメリカは浪費しまくっており、いまや財政は火の車で、しかも今度は日本の土地バブルみたいな住宅ローンを多用してますます借金付けになってきています。 ドルという基軸通貨がなければ、今のアメリカ経済はあっという間に他国から資金を調達できなくなり、超債務国のアメリカははっきり言ってやばいでしょう。 デフォルト宣言でもして借金うぃ踏み倒すのであれば別ですが、そんなことをすればそれこそアメリカ支配の終焉です。 石油というよりも、これまでのアメリカの行動は(イラク攻撃をも含めて)ドル防衛のためなのかもしれません。 アメリカの民主党はイラク撤退等を叫んでいますが、彼らもアメリカの利権を守ることに関しては共和党と一致していますから、政権側につけばあっという間に前言を翻すかもしれません。 イランが仮にドルからユーロに決済の通貨を移動させれば、これは大きなインパクトになります。 外交努力でイランのユーロ決済への切り替えを究極的に妨げる方法は難しいとアメリカが判断すれば、軍事攻撃を行うかもしれません。 もっとも上記のような理由でアメリカがイランを攻撃すれば、それは極端な話、アメリカの最後のあがきのようの思えますが・・・。 下手すれば、今の資本主義・自由貿易体制ががたがたに崩れかねません。 うーん、こう見てくると実はイラク情勢って、ユーロの最近の急激な勃興に焦り始めたアメリカが密かにユーロ潰しを始めたうちの一つの手のようにすら見えます。 もともと、ユーロとドルは同じキリスト国同士ですから、密約を結んで共存繁栄することも出来るはずですがね・・・それだけアメリカが追い詰められているのかもしれません。 まだドルポンド連合による露骨なユーロ潰しは始まっていないようですが、少なくとも石油決済をユーロに取られることだけは絶対に潰すつもりなのかもしれません。 日本、中国、台湾、インドあたりがアジア通貨でも作れば、世界的な通貨が3つ巴になり面白そうですが、アメリカはそれも潰すでしょうし、アジアはアメリカの過大消費に自国の経済をリンクさせている間は、少なくともそのような行動に出ることはないでしょう。 (もっとも日本は今の米国庇護下の立場では自らそのようなことを言い出せる立場ではなく、アジアの中でこのようなことを提唱できるのは現実には中国かインドだけでしょう。) ちなみに日本に関して言えば、イランとの戦争は絶対に避けてもらわなければなりません。 イラクとは違い、イランはホルムズ海峡という要所を抑えることができる立場にあります。 いくらアメリカの軍事力が強いとは言っても、イランを未来永劫あの狭いホルムズ海峡から遠ざけておくことはおそらくできないでしょう。 間違いなく、石油輸送に大きな打撃をくらい、日本経済はあっという間に沈没します。 日本政府が、イラン情勢を巡る最近の情勢をどう分析しているのか、ぜひ聞きたいものです。 それにしても、「4月6日」とはやけに具体的な情報です。 「4月」でも「4月第一週」でも「4月上旬」でもなく、「4月6日」と発表しているということは・・・ ロシアは、この情報がかなり具体的なものであると匂わせたがっているような気がします。 なんとなく、イラン攻撃の可能性が高まってきたような気がします。
by witchmountain
| 2007-04-03 00:16
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