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5月3日の午後9時より、大多数のフランス人の有権者が待ち望んでいた対決がいよいよ実現しました。 2007年の大統領選挙が始まって以来、本命と目されてきた二人 - 保守党UMPのサルコジ候補(Droite:所謂右派)と社会党PSのロワイヤル候補(Gauche:所謂左派)- の討論対決がついにこの日、実現したのです。 長らく国会議員であったこの二人、年齢もそれぞれ52歳と53歳と近く、フランス政治における接点は過去に何度かあったはずですが、彼らが過去唯一テレビで対決したのは11年前の、所謂右対左の集団討論会においてのみです。 (ちなみに、この映像はYou Tubeで視聴できます。) この時は、お猿さんの挑発(?)に対して女王様の堪忍袋がぶちきれ、後半は一方的に顔を真っ赤にしながらまくしたてているシーンが印象的でした。 今回のテレビ討論は、11年前とは比較にならない程の重要性を持つため、このテレビ討論が約1週間に決まって以来、テレビも新聞、更にはネットまでもが連日のようにこの対決に触れ、盛り上げていました。 さて、当日の私はと言えば、いつものように会社に行き、6時過ぎに家に戻ってドラゴンボールGTを見てからは、静かに家で待機していました。 お目当ては、もちろん、この討論番組です。 事前のニュースでは、大多数のバーやレストラン等で、このテレビ討論を放映する民間放送のTF1と国営放送のFrance2(いずれもフランスを代表するテレビ局です)のチャンネルを開始前からつけて、それを見ながら客達は酒を飲み、物を食べ、議論しながら、待っていたとの事。 8時45分頃から、欧州チャンピオンズリーグのACミラン対マンチェスター・ユナイテッドという黄金対決がCANALという衛星番組で中継されていましたが、この日のフランス人の興味は殆どこのテレビ討論に向いていたと、後でニュースにて報道されていました。 さて、肝心の討論ですが、日本の国会における党首討論と同じように、ロワイヤルとサルコジがお互いに向かい合いました。 違いは、二人とも座っていること、そして二人の真ん中に大きなテーブル机が2つ置いてあるということです。 向かって真正面にはTF1の「鳩の目」を持つパトリックアナウンサーとFrance2の政治番組によく出てくる、中途半端な渋面が妙に得意な中年のアナウンサー(名前を覚えるほど見たことはありませんが・・・)が座り、いかにも討論対決のような雰囲気をかもしだしていました。 もっとも、日本のどこかの某テレビ●日の、ふんぞり返っていていて政治家連中よりも何故か存在感があるサンデー●ロジェクトの●原●一郎とは違って、このテレビ討論を仕切るはずのアナウンサー2人はいずれも小粒に見え、パトリックさんに至っては、 「ああ・・・早く終わって欲しい。家に帰ってうまいワインでも飲みたいよー(泣)」 と少し思っているような緊張気味の顔をしていました。 ちなみに、写真をご覧頂ければわかるように、各候補者の横の画面には、各候補者が話した時間がカウントされるようになっています。これが、公平さを期すためか、あるいは普段は話しすぎのおサルちゃんを抑えるためなのかどうかはわかりませんが・・・。 とにもかくにも討論が始まりました。 さて、両候補者が話していることだけはわかるのですが、彼らのフランス語は依然として私にはちんぷんかんぷんでわかりません。 従い、この討論は9時に始まり、予定を40分もオーバーして11時40分頃に終了したのですが、その殆どの時間を私はひたすら場の雰囲気を見ることだけに専念しました。 これまで、私はロワイヤル、サルコジ双方の出演している番組を数多く見てきましたが、いずれの場合も、サルコジは論理的に話すもののすぐに人を遮り饒舌な演説を長々と続ける悪い癖があり、一方ロワイヤルは笑顔こそ絶やさないものの、話している内容が抽象的で面白くないのか、アナウンサーが逆に誘導質問を仕掛ける程の美辞麗句ぶりを発揮しているようで、どちらが良いのか悪いのか、比較のしようがありませんでした。 これは、フランス人にとっても同じで、だからこそ逆にこのテレビ討論が関心を集める理由になったのでしょう。 さて、肝心のテレビ対決に話を戻しましょう。 最初の1時間ほどは、サルコジが少ししゃべりすぎたような感じがしましたが、時間が過ぎるにつれ、徐々にロワイヤルがヒートアップ。 どちらかというと話を遮っているのはロワイヤルの方で、ロワイヤルの方が攻撃的に見えたので「あれ、いつもと逆じゃん」と思っていた矢先のことでした。 何やら、Ecole Enfant handicap なんちゃらという話題になった途端に、女王様の顔が真っ赤に好調。 まくし立て攻撃をついに開始し、サルコジが途中で何度も遮ろうとしますが、おかまいなしにしゃべり続けるお怒りの女王様。 ついには、それまで黙って聞いていたアナウンサーたちまでもが止めようとしますが、それすら聞かずにひたすらしゃべり続けようとする女王様。 その時の私の感想・・・ 「ああ、ついに暴走しちゃったよ・・・」 この場面、サル対女王様のガチンコ勝負がしばらくの間続き、フランス語がわからない自分にとっても面白かったのですが、明らかにロワイヤルが感情的であるというマイナスイメージを与えてしまいました。 もっとも、言われた後のサルコジの顔色もかなり変わっていたので、サルコジ自身も大分我慢しているような感じでしたが・・・(ちなみにこの後、サルコジはロワイヤルよりもむしろアナウンサーに向かって話すことの方が多くなりました・・・) その後も、何度かガチンコ勝負の場面が続いたものの、結局内容が殆どわからないまま討論は終了し、私にとっては「何がどうなってどちらがまともだったのだ?」と疑問ばかり残る結果となりました。 しかし、世の中、便利なもので、翌日には早速このテレビ対決の概要がネットで英文記事(!)で配信されていました。 各マスコミの論調を簡単にまとめると、「ロワイヤルは自ら主張できる人物であることは印象つけたが、それと同時に感情的になりやすいという一面を見せてしまった。一方、サルコジは具体的な政策論争においてはロワイヤルよりも説得力があり、冷静さにおいても一枚上であることを示したが、ロワイヤルに決定的な差を見せ付けることはできなかった。」という感じです。 勝ち負けに関しては、「五分五分」や「どちらも勝っていない」という評価がある一方、「サルコジ優位」という報道の方が「ロワイヤル優位」という報道よりも遥かに多かったこと、及び、直後の世論調査でサルコジの方がより説得力があると答えたフランス人が50%以上(ロワイヤルは35%前後)であることを考えると、若干サルコジが優勢だったといえるでしょう。 ロワイヤルは、例によって例のごとし、数々の夢物語の実現を訴えたものの、彼女の「フランス公務員の効率性の高さは海外企業がフランスに残る理由となっており、現状のフランス政府の機能及び規模を維持するべきだ。」という発言があったと読んだ時には笑いました。 ロワイヤルは、フランスの高い社会保険費用の負担に耐えかねて駐在員をどんどん減らしている日本企業の実態を知らないのでしょうか? あるいは、日本人たちがVISAを取るのにどれだけ待たされているのか、知っているのでしょうか? 何が「効率性の高い政府」だ!ふざけるなー! 裸の女王様だ、こりゃ。 さて、5月6日の投票の結果はどうなるか? 一ついえることは、私に投票権があった場合、ロワイヤルにはまちがいなく投票しないということです。 本当の女王様じゃないんだし、もう少し現実的になってもらいたいものですね・・・
by witchmountain
| 2007-05-03 17:40
| フランスでの生活
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