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Japan
何で日本って「Japan」なんでしょう?
マルコ・ポーロの責任大。 でも何気にNipponよりも外人にとっては発音しやすいから、良いのかな? ローマ、フィレンツェなどイタリア旅行情報サイト:アーモイタリア ライフログ
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参議院選挙で、マスコミの予想通り(←予想があたったことが良いか悪いかは別にして)、自民党が惨敗しました。
比例区では元々民主党の方が強かったため、前回の参議院選挙と同様に民主党の方が多く当選しました。 従い、今回の惨敗の大きな原因は1人区での自民党の大幅な負け越しだと言えると思います。 この選挙の結果、参議院で野党が初めて参議院議長のポストを握ることになるかもしれません。 参議院議長のポストは政府与党という暗黙の了解があったようですが、どうやら自民党も特に反対することなしに、このポストを野党に譲り渡すようです。 自民党にも見放されるつつある安部政権、といった感じさえ見受けられます。 もっとも、参議院選挙における与党大敗が必ずしも100%マイナス、というわけでもありません。 私も、フランスに来て2年。幸か不幸か日々の仕事に追われる毎日ではなくなったため、日本の政治の現状を冷静に(場合によっては醒めた目で)見ることが出来るようになりました。 ということで、私の素人ながらの雑感を次に述べたいと思います。 (雑感) ①参議院選挙の結果について まあ、一言で言ってしまうと小泉政治の揺り戻しが来たということでしょう。 私が自民党の政権に投票したのは、今回で3回目です。 過去2回は橋本政権時代、及び、小泉政権時代です。 橋本へは、「改革」を打ち出そうとした自民党への期待から入れました。 小泉の時は、橋本自民党の失敗に懲り、もう二度と自民党へは票を入れるか、と思っていましたが、小泉のこれまでの一匹狼としての経歴や、一般人受けする口調等から大化けするのではないかと思い、入れました。 橋本の時は自民党へ投票した意味は殆どなかったため後悔しています。 というのも、橋本は結局、自民党という利益分配団体の枠から抜け出すことができずに、政策が最後の最後には結局元の放漫財政方式に戻ってしまったからです。 結局彼の「改革」は評価されず、消費税率を5%に上げて景気が失速した結果、橋本政権は潰れました。 あの当時はバブル崩壊後であり、改革が必要であったことは国全体の一種の共通認識でした。その時流にうまく乗れば、大衆の支持は得ることができたはずです。 彼の失敗は、結局橋本本人に人望がなかったからかもしれません。 一方、小泉に投票したことについては後悔していません。 それは、小泉が自らの思惑通り、自民党の主流派で、利権分配団体と化していた経世会を「ぶっ潰して」くれたからです。 自民党というのはこれまで米国庇護の下で高度経済成長を突っ走った日本国に寄生している利益分配団体のような組織で、バブル崩壊までは何も考えずにひたすら地元に利益を分配していれば安泰の政党でした。 バブルが崩壊し、国民の不満が高まった結果、政権が当時の小沢野党に移ったため、慌てて党の引き締めを図りましたが、自民党のあの当時とった行動は結局「利権誘導の約束」等、国を変えるというよりは自分たちが政権に戻りたいがための小手先な行動に終始していたような気がします。 小泉が、与党に復活してからも自民党を引き続き支配していた経世会を潰そうとしたのは、多分に個人的な怨念からでしょうが、彼は同時に今の自民党の限界を自民党内でもっとも早く見抜いていた人のうちの一人ではないかと思っています。 そして、いち早く支持基盤を衰えつつある利権団体ではなく、一般大衆に切り替えた結果、小泉は5年近く政権を維持することができたわけです。 まあ、小泉もおそらく利益誘導型の政治家でなかったので、総理になるためには別の道を探すしかなかったのでしょうが。 そして、公共事業削減等の財政健全化を進めるために、支持基盤を地方の利益団体ではなく、移ろいやすい都市部の一般大衆に求めざるを得なかったことも、また事実でしょう。 私は小泉を政策面で評価しているわけではありませんが、自民党に致命的な一撃を加えたという意味では評価しています。ソ連のためにと思ってペレストロイカを実施、後で失脚してしまったゴルバチョフのようになるかもしれませんが。 今回の選挙ではよく「自民党の集配マシンが機能不全」とか「某●会が民主党に支持を切り替えた」とかの報道がなされていますが、これはもはや日本がバブル経済前の「利益誘導型」の政治経済状態には戻れないことも意味しています。 単純な「利益分配型」政治では、これから少子高齢化を迎える日本が世界的なグローバル化(グローバル化の流れは、インターネットがいまや存在する以上、揺り戻しはあっても、グローバル化の前提となる物的資源がなくならない限りもはや止まらないでしょう)や資源・食料争奪戦を戦うことはできません。これまでの政治とは違い、内政・外政共々、戦略的な行動が必要となります。 小沢(及び国民新党)は結局過去の経験を生かして、あま~い言葉を地方にささやきかけることによって自民党の議席を奪い取りました。 グローバル化及び小泉政権時代の公共事業の削減が進展した結果、都市と地方で格差が発生しているのは間違いありませんので、その不満につけこんだことも事実でしょう。 ②民主党の今後 確かに民主党は躍進しましたが、民主党の真価が問われるのは、むしろこれからです。 参議院で野党が過半数を握ったとはいえ、衆議院では与党が3分の2以上の議席数を占めている状況は次期衆議院選挙まで変わりません。 従い、政局の達人と言われている小沢の下、民主党は今の勢いが続く間に衆議院の解散まで持っていこうとするでしょう。 問題は、自民党以上に烏合の衆である民主党が党として一枚岩となって動くことができるかでしょう。 年金問題にしても、自治労系の人がトップ当選している民主党が果たして抜本的な改革ができるのかどうか・・・? 確かに、かつて政権に入り、自衛隊の容認など、自らの政策を豹変させた社会党の例を見るまでもなく、政権が近づくにつれて、より「現実的」な政策を民主党が採る可能性があります。 しかしそれでは今までの政策を支持してきた選挙民を裏切ることになり、節操があまりにもなさすぎるため、小沢はおそらく政界再編まで持っていこうとしています。民主党など、一時的な隠れ蓑にすぎないでしょう。 それ以上に私が個人的に民主党を応援する気にならないのは、小沢・菅・鳩山という、代わり映えのしない3人が相変わらずこの党を率いていることです。 特に、これまでの小沢の経歴を見ると、彼は典型的な「壊し屋・利益再配分型」のリーダーであり、彼が本当に日本を変えることができるのかどうか、はなはだ疑問です。 彼は少なくとも小泉よりは崇高な国の理念があるかと思っていましたが、どうも本人にはそのような彼の持っているであろう理念を遂行する気は殆どないようです。 細川連立政権にしても、小沢が権力闘争に敗れ、自民党を飛び出した結果、成立したのであって、理念を持っていたわけではありません。 今後、自民党の民主党の激しい攻防が続く中、試練の時を迎えるのではないでしょうか。 まあ、体調も優れないようですし、万が一小沢がいなくなれば民主党は空中分解に追い込まれますがね・・・。 ③安倍政権について まあ、なんて言うか、脇が甘すぎましたね。 安倍内閣は「仲良し集団」と揶揄されたそうですが、「仲良し集団」であろうとなかろうとそんなことはどうでも良いのです。要は仕事をしてくれれば良いのですから。 実際、数々の法案を曲がりなりにも通したことからもわかるように、実績はかなりあげています。 問題は、安倍本人がおそらく、「実績さえあげれば国民はついてくるだろう。」という、お坊ちゃま的な世間知らずな発想をしていたことでしょう。 世論の動向をくまなくウォッチしていれば、「年金」「政治とカネ」等で危険な臭いを嗅ぎ取り、それなりに対処できたはずです。 この人は、やはり「お坊ちゃま」で「真面目すぎる」のでしょう。少し庶民的な感覚が足りないように思えます(この点では小泉や麻生の方が人をひきつけることがはるかに上手ですし、上手です。) 私は、個人的には安倍をこれからも支持しますが、地方でこれだけ自民党離れが起きている以上、やはり地方の衰退の問題と格差の問題は避けて通れません。安倍も、もう少し本腰を入れて、憲法改正や教育問題だけではなく、彼の苦手な経済分野に力を入れないと、今度失敗したら命取りになるでしょう。 幸い経済そのものはまだ順調なのが、彼にとってもせめてもの救いで、逆に続投できる環境だったということなのでしょう。 なお、教育問題には引き続き「真摯」に取り組んでもらいたいと思います。 ただし、前にも言いましたが、「ホワイトカラー・エグゼンプション法案」には私は断固反対します。 ただでさえ預金金利が世界ミニマムで本来受け取るべき利子ももらえず生き、真面目に天引きされた少ない給料で生きている大多数のサラリーマンの窮状に更に追い討ちをかけるのがこの法案です。 もしこの法案を引き続き自民党が通そうというのであれば、私はその時には間違いなくこの法案に反対する政党に投票するでしょう。 ④公明党 公明党(池田大作個人党)も今回議席を減らしたとのことですが、喜ばしいことです。 今回の選挙で、中朝べったりの公明党がいようがいまいが自民党は敗北することがはっきりとわかりました。それだけ、公明党=創価学会の実力が相対的に衰えてきたということでしょう。 参議院で自公が連立を組んでも意味がない状況のもと、次回の衆議院選挙の結果如何では連立解消もありうるでしょう。早くそうなってもらいたいものです。 ⑤裏の見方 今回の惨敗に関しては、いろいろな見方があります。 (A)南北朝鮮の陰謀か? たしかに北朝鮮は強硬派の安倍は嫌でしょうし、北朝鮮と仲良くやっていきたい韓国も彼らの本音で言えば別の政権を望んでいるでしょう(安倍政権が続く限り、日本からの援助はまずありえませんし)。 彼らが、朝鮮とかかわりのありそうな業界と組んで、マスコミを反安倍に炊きつけるよう圧力をかけた可能性があります。 しかし、拉致被害者が真実とわかり、韓国の執拗な反日感情がわかった今の時代に、南北朝鮮がもはや露骨にマスコミを操作して影響力を日本に及ぼすことなどできないと見ています。ネットを通じてニュースをいろいろな角度から見ることができるようになった結果、朝日新聞等の売国新聞の影響力は落ちてきています。テレビの世界では、テレビ朝日は既に方針を転換し、政治番組も必ずしも中朝よりとは言えなくなってきています。マスコミにおいては、いずれ、大幅な地殻変動が起きるでしょう。 ということで、この可能性は低いと見ています。 (B)では中国の陰謀か? 中国は安倍政権とは比較的良好な関係を保っています。 もちろん安倍政権をより中国に妥協させるため、参議院選挙で安倍に大敗させ、自国の有利になるように仕向けた可能性はあります。 ただし、安倍政権と特に問題はないのに、自ら日本の政治を混乱させることはしないでしょうから、中国の陰謀論はまずはずれでしょう。 (C)もしや米国の陰謀か? 実は、もし陰謀論が在りうるとすれば、この可能性が一番高いと思っています。 安倍は、米国のポチだった小泉とは違い、「戦後レジームの脱却」を目指し「全方位外交」を展開しています。 この動きは、日本に引き続き第二次世界大戦の敗戦国としてのレッテルを貼り続け、日本の半植民地化を続けたい米国にとっては(表面的にはともあれ)実は都合の悪い方向です。 ましてや、世界の主な債権国のうち、中国が信用できない以上、世界最大の債権国である日本を手元においておくことがどれほど米国にとって都合が良いかは言うまでもありません。 表面的には安倍は親米で、米国も安倍を高く評価しているように見えますが、米国は実は小泉とは違い安倍は「何を考えているのかわからない。下手すれば、米国離れを打ち出すのではないか」と思ったとしても不思議ではありません。 米国寄りの産経新聞も何故か最近は安倍への批判を強めています。 今回、米国議会の下院で慰安婦決議を可決しようとしたり、変な動きの目立っている米国が安倍落としのために画策した可能性があると思っています。 (D)大穴で小泉の陰謀か? 小泉は衆議院の経世会を在任中に潰してしまいましたが、参議院は青木・片山のラインが健在で手をつけられませんでした。 もし、小泉の陰謀があるとすれば ① 参議院の経世会を潰す ② 民主党にわざと勝たせて病弱の小沢を延命させ、小沢になにかあり民主党が不安定になったところで一気に政界再編へと持ってゆく の2点でしょう。 元々、この参議院選挙では自民党は前回の衆議院選挙の勝ちすぎの反動で負けるといわれていました。 安倍に賛成した自民党の大多数の議員は安倍に選挙の顔としての期待をしたのでしょうが、小泉が安倍に首相を任せた理由はわざと負けるためにあったのかもしれません。安部なら、仮に退陣しても、まだ歳が若いので再起可能です(ただし今回の惨敗で失脚した場合、実際に再起できるかどうかは微妙ですが・・・)。 安倍政権が参議院選挙の前に半ば躍起になって法案を通しまくったのも、すでにこのことを見越していた可能性があります。 自民党は良くも悪くも小泉なくしては立ち行かないようになってしまったようですね。 ⑥結論 安倍は正論を述べており、真面目に聞けば彼の方が政策的には小泉より上です。(逆に言うと「面白み」及び「過激度」には欠けますが、そのようなことを国の政策に期待するのは完全に間違っています。) ただし、安倍には凄みがなかったこと、及び、大衆が必ずしも100%政策論争を政治に求めているわけではない、ということでもあるのでしょう。 一般大衆にはそもそも政治に興味のない人もいますし、民主主義の国においては、一般大衆が面白い方向に流れてしまうというのは、やむを得ないかもしれません。 もちろん、どのような人でも選挙の時には真面目に考えるでしょうが、政治家をどうしても真面目に「政策」で考えるのではなく、手っ取り早い「イメージ」で捉える人が多いことは否めません。 これが、日本とフランスの選挙の最大の違いなのかもしれません。 フランスの場合、野党のロワイヤル候補のムーディーな雰囲気に多少呑まれていた節はあったにせよ、政策論争はきちんとしていました(もっとも殆ど内政面に関してですが) なお、今回の選挙は海外から見たら争点が年金以外にはほとんどなかったため、取り扱いも地味で、どちらかというとそれほど深刻に考える必要ではないという見方が多い。 これから政治は「一寸先は闇」の状態になり、政治は少なからず停滞するでしょう。 野次馬にとっては面白いでしょうが、今の日本には残念ながら見世物に興じている暇はありません。 米国の衰退、中ロの台頭、資源獲得競争、グローバル化、財政再建、少子高齢化等、日本を取り巻く課題は限りなく多く、もはや先延ばしにはできません。 今回の日本国民の選択が、間違っていなかったこと、そしてこの選挙の結果が今後の日本に悪い影響を及ぼさないことを祈るばかりです。 ■
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by witchmountain
| 2007-08-02 03:28
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